人間はなぜ夢を見るのか

夢を見る日と、見ない日がある。
夢をよく見る人と、ほとんど見ない人がいる。

たまにそんな事が話題になったりしますが、
夢を見ない日や、見ない人って本当なの?

答えは、『NO』です。
眠っている限り夢は必ず見ているはずですし、
見ない人は皆無なはずです。

なぜなら、
夢は私たちの精神活動に欠かせないもの
だからです。


おそらく、「見ていない」と云う場合は、
よほど深い眠りなどで「見た気がしなかったり」
あるいは目が覚めたとき、即座に夢を忘れて
しまったり、しているのではないかと思います。


では、なぜ、私たちは夢を見るのでしょうか。
そして、どうして精神活動に欠かせないので
しょうか。

前々章で、
無意識の願望を満たそうとするのが夢、
と書きましたが、それ以外にも、たとえば
こんな役割りもしています・・・


私たちの心の中には、
いろいろな感情や欲求があります。

たとえば
「あんちくしょう、こんちくしょう(-.-”)」
とか
「あれもしたい、これもしたい」
とか。


まあ、それも目が覚めているときであれば、
「よしっ!頑張ろう!!」
のエネルギーにもなるのですが、
それが眠りの中まで入り込んでしまったら、
どうなるでしょう?


おそらく興奮しちゃって眠れないでしょうし、
眠ったとしても疲れがとれないだろう
と思います。(^^;)

夢は、そうした精神活動(の興奮)を一時的に
遮断してくれる作用があります。

つまり、
現実と睡眠を遮断させて、心身を休ませること
が夢の役割りです。




そして、もうひとつ。

私たちは、
見る、聞く、嗅ぐ、触れる、味わう、
の、いわゆる五感(五つの感覚器官)を使い、
情報を集めながら生活しています。

そしてその五感は、四六時中休むことなく
働いています。
もちろん私たちが眠っている時間も。

ほんと、
ご苦労様、ありがとう、という感じですよね。



しかし、起きている時は、五感の働きが無いと
生活できないぐらいに困るのですが、

眠っているときは、どうでしょう? 
   
つまり、起きているときと同じように、
いろいろな情報が入ってきてしまったら・・・

おそらく、やかましくって眠れないでしょうし、
眠れたとしても「心休まず」という感じで疲れ
切ってしまいますよね。(汗笑)


 



そこで、再び夢の登場です。

あの思考と云う面倒な精神活動も夢でブロック
できたのだから
「五感の問題も、夢で簡単に解決できるだろう」
と神様が思ったかどうかは、分かりませんが、
「とにかく夢で、何とかするしかない・・・」
と、あれこれ画策したはずです。(^^:

どうしたら、
年中無休の五感をシャットアウトできるのか?
しかも支障が出ないように・・・


五感の中でも、とりあえず触覚と味覚は、
眠っているとき何かに触れたり、
食べたりしない・・・はずですから、
問題は無い・・・ですよね。


しかし、嗅覚はそうはいきません。
どうしても鼻や口からニオイが入って
きてしまいます。

だからと云って、呼吸を止めさせてしまったら
人間、死んでしまいますしね。(^^:


それに聴覚も、耳をふさがない限り音が
入ってきます。

でも完全に遮断してしまったら、
「大変だ!遅刻だ!起きろ!!」
と云うときに困りますよね。


そこで神様が、
「どうしようか? 」
と悩んだかどうかは分かりませんが、

いろいろ考えているうちに、
唯一、眠っている時に休んでいる器官
があることに気づきます。

それは見ることの、視覚です。

視覚は、目を閉じてしまえば無いも
同然です。


つまり、勝手に入ってくる臭覚・聴覚からの
情報は防ぎようがないので、唯一、使っていない
視覚に映像を見させることで、現実から隔離
させて休ませよう、というのが夢なのです。

※しかし、眠りの本当の敵は、、続きを読む

以上が夢の役割りです。
でも書きながら思ったのですが、
夢ってある種、大掛かりな現実逃避プロジェクト
みたいなもんだなぁ、、と。(^^:


もちろん
精神活動にしても、五感の働きにしても、
これで完全に遮断されるわけではありません。

しかし、
夢だけに完全よりは少し『ゆるい』程度の
ほうが肩がこらずに済むかもしれませんね。

(^^;)
   
それに、
現実とまったく関係のないモノを見せる
ことで、うまく誤魔化してしまおう・・
というあたりが、名案というより子供だまし
的で個人的には好きです。(笑)

そして、
うまくダマされ眠った人には、こんな特典も。

  ※夢でもらえる特典を見てみる。

まあ、それでも
時には電話のベルや、目覚まし時計が、
電車の発車ベルに変わる・・・
という『ダマし』もありますので、どうか、
くれぐれもご注意くださいませ。(^^;)
あくまでも自己責任で。(笑) 


彼女は遅刻して叱られてしまったのでしょうか。
みなさんもお気をつけください。(^^:私も。(汗笑)

さて、兎にも角にも、そんなわけで、
私たちは夢を見ることで、休息を取ったり、
メリハリのある生活を送ることができる
わけです。

そして・・
目が覚めると同時に、夢はさっさと撤収します。
よく、どうして夢はすぐ忘れてしまうのか?
と云う疑問を耳にしますが、
夢は無意識が行う仕事であり
無意識という現実とは違う世界の出来事だからです。

第一、もしこの夢が、覚醒時に残ってしまったら、
現実の出来事と、夢という幻想の出来事が、
混ざり合って分からなくなってしまいますよね。^^;

次章では、そんな話を書いてますので、宜しければ
ご参照くださいませ。


さてさて、とても長くなりましたが、
人間、夢が無いと生きて行けない理由、
ご納得頂けましたでしょうか。^^ゞ 

夢はとても地味な存在ですが、私たちにとって、
とても大切なパートナーという話でございました。(*^-^) 


どうやら、双子姉妹の妹くんは、違う夢を見ている
ようですね。(^^:そっちの夢の話は次章でちょっと
だけ登場します^^

そして、睡眠時に見る夢に関する話は、まだまだ続き
があります。(^^:なんと云っても夢は精神分析学の
大黒柱ですからね。(*^-^)

【第二部】
夢は無意識の王道
夢はサイレントムービー
こちらが近道です。
※ただし上記の2章は第二部をお読み頂いた後で
ないと意味が分かりづらいかもしれません。(^^:



【極楽とんぼのつぶや記】
 ~無意識からのメッセージ~

夢の話、如何でしたか?
  
何となく分かったような、
でも分かりたくないような・・・
複雑な感じが残らなくもないですよね。(^^;)

とくに、私たちを守ってくれる夢ならば、
もっと快眠でありたい。
せめて、怖い夢、悲しい夢の悪夢は勘弁して
ほしい・・と。



しかし夢が、
私たちにメッセージを伝えたい無意識の変装
ある以上、きっと何か意味があるはずです。

たとえば、
怖い夢・変な夢=大きな不安
が無意識に詰まっている
「だから、何とか解決して欲しい」
と云う訴えなのかも。

夢は無意識からのメッセージ。
SOSを求めてくることもあります。

なので、繰り返し嫌な夢、怖い夢を見るよう
であれば、夢からのメッセージの意味を
考えてみる必要がありそうです。 




無意識に会える場所(2)
夢のない夢の話

 

このページは『無意識を知ろう♪極楽とんぼの精
神分析学入門』をスマートフォン対応に再編集し
たものです。※文章はスマートフォン向けに編集
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