母親のお腹の中にいるときの
胎児の心にあるのはエスだけ。
私たちの心は、このエスだけの
無意識の世界からスタートします。
無意識・・・精神活動は行われているけれど、
私たち本人にも意識できない世界・・・
つまり私たちは、
胎児から新生児の頃にかけて、何かを感じて
はいるけれど、それを
「ああだ、こうだ」と意識できない心を持ち
ながらオギャと産まれてきたわけです。
何とも不思議な感じがしますよね。(^.^;
たとえば、
産まれて間もない赤ちゃんが、泣いたり、
笑ったり、指をしゃぶったり、まわりを
見回すような仕草(しぐさ)をするのは、
すべて無意識的にやっている、わけです。
※諸説ありますが、胎児に心が宿るのは
5ヵ月目くらいではないかと思いわれます。
ですから大きくなって
「オマエは産まれたとき、こんなふうだだった」
と云われても、
「そうだっけ?」
とピンとこないのは、
昔の話すぎて記憶にない・・・というより、
無意識にやってたことだから、
思い出そうにも思い出せない、
と云ったほうが正しいのです。(^-^;
※この話は第三部で、もう少し書かせて頂きます。
それではエスとはいったい、
どんなヤツなのでしょうか。
ちょっとその横顔を見てみましょう。
冒頭で、
エスだけ、無意識だけ、と書きましたが、
もともと無意識とはエスのことなのです。
つまり、無意識=エス。
ですので、第一部に書いた無意識のことには、
だいたいがエスのことと考えてください。
え? 無意識とはエスじゃなかったの?
「全部が」じゃなく「だいたいが・・」なの?
と云う疑問は、ごもっともです。(^^:
もちろん、
無意識とはエスのこと、で間違いないのです。
が・・・
無意識の領域では自我も超自我も活動して
いますので、
「無意識の話がすべてエスの話」
ではないのです。
まあ、ですから、それに関して云えば、
『無意識=エス』ではなく『無意識≒エス』、
って感じですね。(^^;)ニアリーイコール(笑)
って、ややこしいですね(^^:(汗謝)
このことは、これからの章で少しずつご理解
頂けると思いますので、今しばらくお待ち
ください。(^^:
そして、
エスは一生、無意識の中で暮らします。
ですから私たちが「これが自分のエスだな」と、
エスを(明確に)意識することは生涯ありません。
それと、
エスは、生涯成長することはなく、
その中身は、他の動物の心(本能)と、
ほとんど差が無く同じ、です。
と、いとも簡単に、
サラッと云ってしまいましたが、これは、
「ヾ(^o^;) オイオイ、それじゃ困るだろ。
責任者、出て来い!」
と云うほど重大な問題ですよね。
それじゃ私たちの心は
一生、成長しないままなの?・・・と。(^^;)
もちろん、年齢とともに心は成長します。
するのですが、いま書きましたように、
エスが、生涯、意識されることがないこと。
エス自体は成長せず、いつまでもお猿さんと
同レベルのままであること。
は、本当の話です。
では、
どのようにして心は成長して行くのでしょうか。
それもこれから先の章で、少しずつお話させて
頂きます。^^ゞ
【極楽とんぼのつぶや記】
~この先が不安という皆さまの為の予告篇~
さて、上に書いたような話のままですと、
いくら「少しずつ理解できますよ~」とか
云われたって、ちょっと不安ですよね。(^^;)
こんな調子ぢゃ、なおさらに。。(^^:(苦笑)
そこで、私たちが産まれたあと、
心はどのように成長して行くのか、
予告篇として、
少しだけ書いておきたいと思います。
こんな図(下の図)を作ってみました。
これは、胎児期~誕生~3歳ぐらい
までの心の様子です。
初めはエスだけですが、
誕生してほどなく、自我が芽生えます。
そして、その自我がエス(無意識)の殻を
突き破り意識の世界を持つようになります。
つまり、私たちが何かを感じたり・・・の
意識が持てるのは、自我のお陰なのです。
ですから、心の成長=自我の成長で、
心の成長と云った場合には、
自我の成長を意味する、と考えてください。
ともあれ・・・・上の図のように、
私たちの心はちゃんと変化(成長)して、
その世界を広げて行きますので安心して
この先の章をお楽しみください。(*^-^)
え?何か忘れてないか?
超自我はどうしの?、ですか?
超自我が産まれるのは、
この図のずっと後なんです。
なので、もうしばらくお待ちくださいませ。
神分析学入門』をスマートフォン対応に再編集し
たものです。※文章はスマートフォン向けに編集
してある為、パソコン画面では読みづらい部分が
あるかもしれません。また画像を多用しておりま
すが、サイズがスマートフォン画面では見づらい
場合があるかもしれません。ご了承ください。