さて、前章で心の姿を、なんとなくイメージして
頂いたところで、いよいよ、無意識の話です。
まず、無意識は、
いったい心のどのあたりにあると思いますか?
前章で、心は自分を包むようにして存在している
と書きました。
では、その私たちを包むように存在する心を、
ズームアップしてみましょう。
望遠鏡で月面を眺めるように・・・
すると、なにやら浮かび上がってきましたね。
クレーターでしょうか♪
お! よくみると、台形のような形と、
意識、前意識、無意識・・と書かれた文字が。
実に親切ですね。(^^:
えっ?そんなことより、
ラッキョウにしか見えない・・・ですか?(笑)
はい^^;。
ともあれ、これが心の表面図です。
ナニヤラ、海面らしきところにプカプカと
浮かんでますが心を海に浮かぶ氷山と考えて
ください。
決してラッキョウではごさいません。(笑)
この図でわかることは、どうやら心は
「3つの部屋に分かれているらしい」
と云うことですね。
では、その三つの部屋を、
一つひとつ覗いてみることにしましょう。
まず、
海面上にポッカリと頭を出している部分が、
私たちが「あれこれ」と思考活動している
意識と呼ばれている部分でごさいまぁ~す。
えっ?意外と小さい、ですか?(笑)
でも、私たちが直接、何かを考えたりする部分
なんて、ショセンこの程度なのです。(^^;)
そして一つ飛ばして、海中にドデンと構えて
いるのが、精神分析学の主役である無意識です。
無意識と云うくらいで、自分自身でさえも、
その正体は見えません。
そして、いくら無意識の研究が進んでも、
「たぶん、こんなものが入っているらしい」
という予測はついても、具体的にどんなものが
詰まっているのか、も分りません。
とにかく神秘のベールに包まれたような場所
なのです。(^_^;)
しかし呆れるくらい、デカイですね。(^^;)
意識の10倍ほどあるでしょうか。
でも画像の関係で、この程度の大きさになって
ますが、本当は100倍、1000倍、無限大
と云っても良いくらいなのです。
イメージとしては、
何でも吸い込むブラックホール、
何でも出てくるドラえもんのポケット。
とにかく、底なしにデカイのです。(^^;)
それと、無意識の大きな特徴は、
ヤンチャ坊主で、ケタ違いに無邪気、
と云うことです。
マンガで云えば、ドラえもんに登場する
ジャイアンでしょうか。(^^:
とにかく見えないながらも、その巨体で、
ワガママ放題の大暴れしてくれます。
どんな暴れ方をするかは、また後ほど。(^o^;
そして最後は前意識です。
『ぜんいしき』と読みます。
意識と無意識は有名ですが、前意識は
「初めて知った」という方が多いと思いますが、
病理的な妄想や、芸術的な発想(空想)、あるいは
衝動的な行動に関係する「何か」が隠されている
場所、とも云われています。
プカプカと浮かびながら、ときどき水面に顔を
出すのが前意識で、完全に意識は出来ないけれど、
ときどき意識できるものが入っています。
たとえば、「忘れていたことを思い出した」
と云うときには、この前意識にあったものを
思い出した場合です。
あまり多くのものが意識にあると、頭が疲れて
しまうので、記憶したものをとりあえず置いて
おく倉庫。
あるいは、
無意識にあるものが、いきなり意識されてしまう
と(いろいろな意味で)混乱するので、飛び出さな
いように待たせておく控え室が前意識。
まあ、そんなふうに覚えておいてください。
【極楽とんぼのつぶや記】
~補足?・・・いや、おまけです(^^ゞ~
さて、意識・無意識・前意識、
イメージして頂けましたでしょうか?
と云っても、これだけでは、
まだ何だかよく分かりませんよね。(^^;
これから少しずつ「ああ、なるほど~」
と思って頂ける、と思います。(^^ゞ
どうやら彼女は何かの記憶を、無意識の海から
釣り上げてしまったみたいですね。(^^:
そんな記憶と無意識のあれこれも、
次章以降でたくさん登場しますので、
どうぞお楽しみに。(^.^)
ではこの章の最後に、
意識・無意識・前意識の3者が、それぞれ
どんな感じなのかの、例え話をひとつ。(^^)
街でバッタリ偶然、山田さんに会いました。
しかし、彼の存在が無意識の中だったりすると、
「はて?誰だっけ・・・」
と思うこともないので、当然、彼の名前どころか
存在すら思い出すこともありません。
ただし、無意識の中では何かを感じているかも
しれません。でもそれを直接意識することは
ありません。このへんが無意識の神秘さですが
この件はまた先の章に書きます。
でももし、名前が前意識にあれば、
思い出せないまでにも、
「あ、、この人、知ってるんたけど・・」
「えっとぉ・・・」
と、山田さんに関する資料を懸命に検索します
が・・・あと二歩、三歩・・。
そして、のど元まで何とか出かかり、かなり
もどかしく焦りますが、あと一歩の状態が続き、
結局、now loadingのままgame set。(^^:
もちろん前意識にあれば、
思い出せるときには思い出せるのですが、
焦っていたりすると、その確率は結構下がり
ます。(^^:ザンネン(苦笑)
で、イチバン理想的なのは、もちろん、
名前が意識にあることです。意識にあれば、
「おお♪ 山田さんぢゃないですかぁ。お久しぶ
りです♪」と、すぐに名前も出てきます。(^^)
しかし残念ながら、意識はとても狭いエリア
なので、重要でない記憶は、前意識に片付け
られてしまう・・・だらか、『ど忘れ』という
現象が起こってしまうわけです。(^^;)
たとえば、ちょっとの『ど忘れ』なら、
彼女にとって山田さんは重要度の低い人
だったのかもしれません。
しかし、「この人だれ?」と完全に忘れて
いるようであれば、彼に関係したことで、
思い出したくない何か・・があるのかも・・・
ですね。(^^;)
ともあれ、ここでは、
意識は、自分で意識できるエリア(領域)。
前意識は、ときどき意識できるエリア。
無意識は、頑張っても、意識できないエリア。
そんなふうに、覚えてください。
先の章で、だんだんと「なるほど~」と
納得して頂ける予定ですので、
くれぐれも(ここで覚えたことを)
前意識に片づけてしまいませぬよう。
まちがっても無意識に沈めてしまいませぬよう
深く深くお願い致します。(^-^;(笑)
神分析学入門』をスマートフォン対応に再編集し
たものです。※文章はスマートフォン向けに編集
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