さて前の章では、無意識に会える場所として、
夢、錯誤行為、神経症をあげましたが、
それ以外には無いのでしょうか?
いえいえ、
もちろん他にもたくさんございます。
ここでは、そのほんの一例を書き出してみます。
上の絵では、何やら海賊風のオジサンが、
寝そべっておりますね。
今日はオカにあがっての休息日でしょうか。
あらあら、テレビやラジオをつけっ放しで・・・
(^^;)
それにしても、気持ち良さそうですね。
うらやましい限りです。
さて、このオジサン、
「ボーっと過ごすのがイチバンだぁ・・・」
と云っておりますが、
こうしたボーっしたひとときも、
無意識タイムなのです。
みなさんも、なんとなくボーっとしていたら
30分、1時間と時間が過ぎていた、
なんて経験はありませんか?
その間にも、テレビやラジオからは
声や音楽が流れていたはずだし、
時計もチクタクと音がしていたはずなのに、
自分の耳(意識)には届いていなかったり
しますよね。
それは、
現実(時の流れ)の中に自分がいなかった、
現実とは別の場所に心があったから
時間の流れや、周囲のことに気づけなかった
わけです。
そうした現実感の無さが無意識です。
また、考え事をしたり、
読書や勉強に没頭しているときなども、
まわりの物音が耳に届かなくなりますよね。
そうした時も、無意識の中にいるわけです。
えっ? でも、意識の世界ではないのに、
現実の勉強がどうしてできるの?
と不思議に思うかも知れませんね。
しかし無意識は何も、
悪い感情を封じ込めるだけではなく、
私たちが学習(経験)したことで、
いますぐ使わないことや、
あまり使わないこと、
などが詰まっている場所でもあるのです。
それに、
気が散らないように意識を集中させる
ということは、ある意味、
意識を現実から離すことでもあり、
そうなると意識の行く場所は、
夢をみる睡眠と同じ無意識の中
になるわけです。
よく「夢中になる」なんて云いますよね。
ですから、没頭して無意識になれたお陰で、
勉強が良く理解できたり、
新しい発見があったりと、
思わぬ力が発揮されることも少なくありません。
潜在能力を引き出すなんて云うのも、
実は没頭(集中)して無意識に入り込むこと
なのです。
あるいは・・・自分が危機に直面したり、
誰かが危なかったりするとき、
「夢中で逃げた」、「夢中で助けた」
などの話が良くありますよね。
この時も文字通り、
夢中=無意識の中
にいるわけです。
たとえば、
泥棒に入った人が、その家の火災に気づき、
夢中で人命救助した、
なんて話があったとします。
まあ、助けてしまったお陰で、
「ところでキミは、なんでここに居たの?」
と、逮捕されちゃうわけですが。。(苦笑)
しかし、、余談ながら、、
そうして夢中になって入る無意識の中には、
いろいろなものが詰まっていて、自分自身にも
分からないことがたくさんあります。
そして、夢中になっていると、それがつい。(^^:
おそらく逮捕された泥棒さんも
「どうしてオレ、助けちゃったんだろう?」
と不思議に思っていることでしょう。
でもきっと、彼の無意識の中には善良な、
温かい気持ちも詰まっているのですよね。(*^-^)
【極楽とんぼのつぶや記】
~実は理由は後付け~
いかがでしょうか。
無意識も、まんざら悪いものではないですよね。
と云うより、私たちにとって、
とても重要な心の一部だ、ということが
お分かり頂けたと思います。
さて、それでは最後に、もう一つ。
こんな経験はありませんか?
たとえば、
思っている事と、
別のことをしてしまうこと。
で、「いや、実はこうだったんだ」と、
あとで理由をつけて納得しようとすること。
たとえば・・・(下↓のイラスト)
・・なんてこと、ありませんか?(^^:
実は、
私たちの日常の多く(ある意味、ほとんど)が、
こうした事の繰り返しなのです。
つまり、
自分では意識して行動しているつもりでも、
実際には無意識に動かされているので、
どうしても思考(意識)が行動(無意識)
に追いつけず、
辻褄(つじつま)が合わなくなる・・・
そこで意識は、
その行動に(あとから)理由をつけて、
自分を納得させるわけなのです。
なんだかサザエさん、みたいですよね。(笑)
でも、あれが現実の私たちの姿なのかも
しれません。
無意識って不思議で、面白いと思いませんか。
極楽とんぼのつぶや記で、
意識・無意識・前意識の『もう一つの世界』を
番外編として書いてみました。
宜しければご覧になってみてください。
だけど私は満たされない~外的現実と内的現実~
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