精神疾患の話

さて、性格の話、神経症の話ときて、最後は精神疾患の話です。私は医師ではありませんので、この記事はどうしようかと迷いましたが、
「神経症の私が、統合失調症などの精神疾患になる心配は?」
「神経症がひどくなると精神疾患になるのですか?」
と質問を頂くことが多々ありますので、ちょこっとだけ余談を参考までに。(^^;)


性格は、さまざまな固着要素が関係し合い形成される、と云う話をさせて頂きました。

そして神経症も、同じでした。

    


では精神疾患はどうなのか?と云いますと、
固着や固着への退行が要因であるという意味では、
これも「同じである」と精神分析(学)では考えられています。

人間の中で起こることですからね。
そんな特別なことが、あるわけではありません。

でも、何の病気も起こらない人、神経症になる人、そして精神疾患になる人が居るわけですから、その特別でない中で、別のことが起こっていることはたしかですよね。

では、何がどうなると、人間は精神疾患になってしまうのでしょうか。

それはナルチシズムへの退行が原因であると云われています。

ナルチシズム(ナルシシズム)・・・よく耳にする言葉ですね。
「あの人はうぬぼれ屋(ナルシスト)だ」なんて軽蔑を込めて云ったりしますが、自分自身を性愛の対象にする自己愛のことを、ナルチシズムと云います。

そしてその自己愛のあるナルチシズムへの退行が、精神疾患の原因であると云うわけですが、
ならば「その退行先のナルチシズムとやらは、一体どこにあるのか?」って話ですよね。

それには、第一部でのエスの話・・・つまり、私たちの誕生前後のことを思い出して頂きたいのですが、
産まれた直後の赤ちゃんは、まだ自我も曖昧なエスだけの自分しかない世界でしたよね。

そうです。つまりその頃が、ここで云うナルチシズムの時期と云うわけなのです。



※神経症の要因が③とするならば、精神疾患は⓪の誕生前後での固着が要因になるかと思います。

退行という現象については、性格や神経症の話と同じで、そこに固着があるから退行が起こると考えて頂いて良いと思います。

つまり、誕生前後に何かしらの理由があって、
ナルチシズムの時期に固着ができていたと考えることができるわけです。

もちろん、精神疾患では無い人たちでも、自己愛的な部分は持っていますし、それは「自分を愛する大切にする」という意味では大切なものでもありますから、
そうした固着や退行は決して特別なことでも、悪いものではないのです。

しかし精神疾患の患者にとっては、その固着や退行が強大であるために症状にみまわれてしまう、というわけなのです。


さて、ここまで精神疾患と一言で云ってきましたが、精神疾患にもいろいろな症状がありますよね。
そうした症状(病気)の分かれ道、症状の違いは何なのか?

これは私の推論ですが、おそらくそれは、固着の大きさや、退行の強弱。
そして、性格や神経症と同じように他の固着や退行の状態によって、症状がさまざまに分かれるのだと思います。

たとえば、ナルチシズム以外の固着や退行がさほどではなく、自我とリビドーのほとんどがナルチシズムの固着へ集まってしまったとき、自分の世界に浸ってしまったようになるのが統合失調症で、多くの時間を夢の中のような非現実的な状態に身を置くようになる、と考えられます。

境界例(ボーダー)や、うつ病なども、現実の中に居ながらも、やはりナルチシズムへの退行がありますから、言動の中に現実的ではない部分が見え隠れするのだと思います。


では・・・ここでようやく、冒頭部分の疑問に戻りますが、「神経症の私が、統合失調症などの精神疾患になる心配は?」についてですが、私の立場(非医師)で答えられること、いつも申しあげることは、
「おそらく大丈夫だと思います。でも、どうしても心配でしたら診察を受けてみては」です。

とても曖昧で頼りない感じですが、実際そうとしか云いようがないのです。
しかし「大丈夫」と云う部分には、ちゃんと根拠もありまして、ご自身がそうした病気について問う(心配できる)と云うことは、少なくとも自分の異常に対して客観的であり、自我疎外的である・・・つまり、意識を持っていると云うことですからね。

もちろん、その質問だけではなく、それまでのその人の言動をみての推測根拠であることは云うまでもありません。

ではなぜ、大丈夫と断言できないのか、は、私が非医師である理由もあるのですが、それ以外にも人間は、いろいろな要素(固着や退行はもちろん、環境などさまざま)を持って生きてますから「絶対になりません」という云い方は、おそらく誰にも云えないことだと思います。

ただ私の考えとして云えることは、
少なくとも神経症が直接原因となって、精神疾患に移行することは無い、と云うことです。

たしかに、神経症と精神疾患には、強迫行為や恐怖症状など、似たような症状(現象)があり関係づけたくもなるのですが、もし似た症状があったとしても、
神経症者は神経症者として、初めから神経症のルート(成り立ち)としての症状ですから、少なくとも「神経症がひどくなると、精神疾患になるのか?」の心配はいらないと思います。

万が一になるとしても、それは神経症とは違う別のルートによって精神疾患が発症したと考えてよいのではないでしょうか。

いずれにしても、心の健康を保つことは大切なことですけどね。


と、余談的、参考までに・・・と申しあげながら、ついつい長くなってしまいました。(^^;)

あくまでもご参考までに。(^^;)(^^;)

 





このコンテンツは2006年に作成され2015年に再編集
したものです。

【当サイトをご利用頂く際の留意事項】
・当サイトに掲載されている文章等の著作権は放棄し
ておりません。文章等を引用または使用頂く際は引用の
正当な範囲内に留め、本文と引用文を明確に分け、必
ず出典元の記載をお願いします。引用を逸脱した行為
に対しては、いかなる理由によっても、無断転載及び
無断使用と見なし訴訟案件となりますのでご注意くだ
さい。
・また、当サイトのご利用により生じたと考えられる
損害に対し当方は責任を負うものではありませんので
、あらかじめご了承ください。


 アクセス解析用広告
姫路 マッサージ     

  

カウンセリングルーム アクト