あるがままに生きる(2)

他の章で書きましたが、僕が神経質症から脱却する
ヒントをもらったのは、精神科医の一言でした。

そして、あるがままという言葉が頭の片隅にありながら、
なかなか気付きに至れなかった僕に、答えを教えてく
れたのが子供のオモチャ、『やじろべえ』でした。
(当時3歳の息子と見ていた子供番組で出会いました)

これから書くことは、その体験と、そこで感じたこと
です。


みなさん、やじろべえは、ご存知ですよね。

そう、あの2つの桶を左右均一の重さにし、棒に差し
て一本足で担(かつ)いでいるような姿・・・
のあれです。

本当は、オケではなく、振り分け荷物で、そのモデル
になった人が野次郎兵衛さんだったらしい・・・
のですが。

下の絵が、そのやじろべえ君です。

(イラスト提供、お友達のルウさん、感謝です。)

やじろべえは、左右均一な荷物を担ぎながらも、
一本足なので、とても不安定に いつも揺れています。

しかしよく見ると、彼(やじろべえさん)は、その
不安定さの中で、実に安定していることがわかります。


僕は、彼の姿を見て、これは僕らの気持ち(心)や、
人生によく似ているなぁ・・・と思いました。

僕たちは、出来るかぎり安定した人生を送りたい・・
と願っています。

では、その安定とは、いったい、どんなことを云う
のでしょう?

お給料をいっぱいもらうこと。
結婚をして、子供を育てて、心豊かに老後を過ごす
こと・・・でしょうか?

しかし、
お給料、結婚、養育、そして心豊かな老後、これがも
人生の中での安定だとすればその間には、いろい
ろな不安定があったはずです。

たとえば、給料をたくさんもらうには、やはり頭と気
を使い体力をすり減らして、それこそ大変な訳です。

いつも順風が吹いているとは限らないし、人間関係で
悩むことだってあったはず、あるいは、過労から病気
になったり、気持ちが凹んだり、あるときは自暴自棄
になったり・・・昇給・昇格は、そんな苦心の中での
成果ですよね。

それに子育てと云っても、子供が病気や怪我をしたり、
反抗期でグレたり、受験に親子でハラハラしたりと、
まさに『いろいろある』訳です。


そうやって考えてみると、
安定というものは、不安定という混沌とした中の、
一過点(一つの点)に過ぎない。 
と云うことが分かります。

そう、不安定が存在するから、その中に安定という
ひとときの『やすらぎ』も得られるとも云えます
よね。

こんな風に書いてしまうと、人生なんて、ホントつま
らないものだ、と思ってしまうかもしれませんが、

しかし、僕たち人間の人生が、そうした苦難(不安定)
だからこそ、喜びのある幸せ(安定)を求めて、長い
歴史を築いて来れたのだと思います。

極端な話、すべてが安定した状態なら、安定の喜びも
なく、人間は緊張や頑張ろうとする気持ちを忘れ、
それこそ安定ボケの中で、すでに滅びていたかも知れ
ないのです。


こんな話と、あるがままとが、どんな関係があるのか、
と思われる方もいらっしゃると思います。

しかし、少しキツイ云い方になるかも知れませんが、
そうしたことすら忘れているから、安定だけを求め
るという不可能なことに挑んで、神経をすり減らし、
悩んだり、神経質症に陥ってしまったりするのでは
ないでしょうか。

そもそもが、人生や世の中というものは、不安定な
ものである・・・不安定なのが当たり前で、その中に
束の間の安定という幻がある。

このことを、実は僕たち人間は、知っているのです。
だから、安定を求める。

人生を『階段をのぼること』に例えるなら、
安定は階段の踊り場みたいなものかも知れません。

懸命にのぼりながら踊り場でホッと一息つく、
そして足腰の疲れを束の間に癒し
「よし!」
と、次の踊り場(束の間の安定)を心待ちにしながら
またのぼり始める・・・その繰り返し。

そんな情景を心の中に描いてみてください。


そして、あるがまま・・・この言葉だけを、捉えよう
とすると、とても難しいことですが、僕ら自身が、
心の揺れを自然なことと受け入れられるならば、おの
ずと、その真髄も、見えてくるような気がします。


やじろべえ・・・

彼は、不安定に揺れながらも、穏やかな優しい顔を
していませんか?

彼は、そうした揺れ(不安定な状態)が当たり前で、
「安定はその中にある」と信じているのでしょう。

だから揺れにすべてを委ね、穏やかに居られる・・

そうした彼の姿こそが『あるがまま』なのかな、
と僕は思いました。

みなさんは、どのようにお感じになりましたか?


最後に、最近僕が、お2人のクライアントさんに送っ
たメールの一部を、ご本人の承諾を得て掲載し、
この章を終りたいと思います。


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安定を求めるあまりの不安定・・・
という皮肉な言葉があります。

元々、僕らの『生』は、とても不安定なんです。

たぶんどんなにしても永遠の安定は得られないでしょう。
だから、人は、いつも不安なんです。


ヤジロベイは、不安定に、いつも揺れていますよね。

でも、ヤジロベイにとっては、あの揺れが安定なので
す。

耐震構造の高層ビルも、地震が来たらわざと揺らす
ことで、安定(危険回避)を求めます。

つまり、『揺れの中では、揺れに従う』
人間の心も同じ・・・

元々が『不安定なものだ』と思っていれば、不安定が、
当たり前のものになり、不思議と安定した気持ちに
なれるものだと思います。


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ちょっと本題とは違う・・・と思うかも知れませんが、
ちょっとここで『やじろべえ』を頭に思い浮かべて
みてくれます?

やじろべえって、一本の棒の上で、いつも揺れていま
すよね。

でも、あれはあれで、揺れながら『安定』してように
見えません?

僕らの人生や、毎日も同じだと思うのです。

人生って、いつも揺れているのです。

つまり、不安だし、惑わされている。。

それを『揺れよ止まれ』と思うのが、神経質症です。

不可能なのに『静止した状態』を保とうとする・・

だから苦しい。

揺れててもいいんだ

不安(定)で、いいんだ

こんな自分で、いいんだ

世の中、いろいろ。。


僕は、この『やじろべえ先生』(笑)に、神経症を治し
てもらいました。

もちろん、いまでも、惑わされたり、戸惑ったり、
不安だったりしますけど、人間って、そういうものだ
・・・・と分かってから、自他を許せるようになった
し、そんなに大きく凹むこともなくなったし、立ち直
りも早くなりました。

これは僕の体験談なので、○○さんにピッタリくるか
は分かりませんが、頭の片隅にでも、
この『やじろべえ先生』を置いてみてください。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

なりきる

調子が良いときもあれば、悪いときもある。

たぶん、良くない・・・と思えるときの方が、
はるかに多い。(^-^;

そんなときは不調を嘆いてばかりいないで、不調なり
の過ごし方、不調なりの波に乗ってしまえば良い。

不調になりきれば、不調もまた楽し。

by.野次郎兵衛


2016.4.3 加筆修正

 

 

・このコンテンツは1998年に執筆者のプライベート
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