その回復への提案(3)子供たちの情緒を育てる取り組み

次は、情緒についてです。

昨今、大きく取り上げられている家庭内暴力
(DV)や、街で起こる無差別的な殺傷事件など
は、この情緒が欠如してしまっている為、と云わ
れています。

子供たちは、親からの愛情によって、自分の存在
を確かめることが出来、肉親から認められること
によって、安定した情緒を育むことが出来ます。

もし、この情緒がうまく育めないと、自分自身の
存在を肯定できず、そして保てず、感情が不安定
になります。

もちろん自分自身の存在が危ういのですから、
他人のことを考える余裕が無いのも、理に叶って
いるわけです。

よく犯罪を犯す人の行動は、自己中心的で子供
じみていると云われますが、文字通り、身体は
大人でも、心は子供のまま成長が停止している
のです。

つまり情緒は、人間としての営みに最も重要な
部分であり、人間関係と社会生活には欠かせない
ものなのです。



では具体的に、どうすれば良いのか・・・
いますぐに出来そうな事としては、

子供たちと一緒に、自然についてを考えてみたり、
実際(自然に)触れてみることがあります。 

いまは肉も魚も、切り身で売られていますね。
子供によっては一生、切り身の肉の原形を知らず、
「もともと切り身というモノがあるのだ」
と、疑わずに過ごしてしまうかも知れません。

自然や動物たちと触れ合うことによって、 
「ああ、僕たちは、この生き物たちを殺生して、
自分の生を維持させてもらっているのだ」
ということを感じてもらうことも大切ですよね。 

そういうことを感じることで、彼らは、命の尊さ
や、物事への感謝が芽生えてきます。


犬や猫、小さな動物と一緒に暮らすことは、
そういう意味では良いことですよね。

悲しく残酷で考えたくない事ですが、人間も含め、
動植物には必ず生と死がある。

でも、そうした事を少しずつ受け止めて行くこと
が無いと、命の尊さや、真の愛情も学び取り実感
することも出来ないのです。

少し残酷とも思えることでも、しっかりと教え、
ときには一緒に考えることが、子供たちにとっ
ては、とても大切であり、そうしたことも情緒を
育むということではないでしょうか。

そして、そうした場面に引き合わせをさせて
あげることも、親たち大人の役割りです。

 




・当記事は2002年に掲載したものを加筆修正し
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