カウンセリングについて良く頂く質問をまとめてみました
Q カウンセリングや相談は、本人でなくても
いいですか?
A 問題ありません。
たとえばアクトの場合、ひきこもり相談の9割以
上がご家族からのご相談です。仮に 最後まで
ご本人が相談等に関わらなくても、ご家族が正し
い理解と関心を持ち環境が変わってくれば、間接
的な効果が十分に望めます。
もちろんこれは、ひきこもりに限らず、さまざま
なケースでも同じことが言えますので、まずは
お問い合わせ頂ければと思います。
Q カウンセリングに年齢制限はありますか?
A アクトでは中学生(13歳)以上の方を対象にし
ております。
通常の対話によるカウンセリングは、言葉によっ
て『気づき』を促しますが、小学生ぐらいのお子
さんの場合(個人差はありますが)まだ言葉による
表現力や理解力が身についていないことが多く、
カウンセ リング効果が得づらいなどの理由から、
原則当室では行っておりません。
ただし、お子さんの「心のトラブル」は、家庭環
境がとても大きなウエイトを占めているという考
え方から、アクトではご両親のカウンセリングを
積極的に行っております。
つまり、ご本人に代わってお父さん、お母さんに
『間接的なカウンセリング』を受けて頂き、周囲
の環境を整えながらご本人の変容(変化)を待つわ
けです。
※もちろん、目に見える問題はお子さんなのです
が、これはお子さんに限らず、ご家族のどなたか
に『問題』が現れる場合、ご家族全体でその問題
の根本を考え、悪循環を招いている家庭内の環境
を改めていく必要があります。
とくにお子さんの場合には、前述しました通り
家庭環境がとても大きなウエイトを占めています
から、むしろ家庭内で大きな影響力をもつご両親
に率先してカウンセリングを受けて頂き、じっく
り考えて頂きたく思います。
ご自身のことでもないのにカウンセリングという
と少し抵抗をお感じになるかもしれません。
そうした場合には、お子さんのお気持ちや状態を
知るために「ちょっと(心理学の)勉強してみるか」
と気楽な感じで十分結構です。
Q カウンセリングはどれくらいの期間を考えた
らよいでしょうか?
A 個人差がありますので一概にお答えするのは難
しいですが、神経症のカウンセリングは正直申し
上げて、終結まで期間的に短くはないです。
もちろん、数ヶ月という場合もありますが、むし
ろそれは稀なケースで、やはり年単位に及ぶこと
のほうが多いです。
しかし、年数は多少かかっても、回数でみると
それほど多くはなりません。
最初の数ヶ月だけはどうしても回数が必要ですが、
半年以降あたりから(平均)年に3~4回というの
がアクトでのカウンセリングパターンです。
完全に克服して頂くためには『心の成長』が不可
欠ですので、むしろ年単位で「じっくり時間をか
ける」気持ちを持って頂いたほうが、結果的には
良い成果が得られるように思います。
※よろしければミニコラムの
『神経症のカウンセリングパターン』
もご参照頂けたらと思います。
Q カウンセリングを受けていて、状態が悪くな
ったと感じることがありますが。
A そうですね。カウンセリングを受けているのに
「なんだか悪化したような・・」
という状態になることがあります。
理由は様々ですが、ここでは(大筋の)2点挙げて
おきたいと思います。
その一つめは、
それは心の中で眠っていた気持ちが目を覚まし
動き始めたから。
つまりホンネとタテマエの気持ちが喧嘩を始めた
から、いろいろなことが起こるわけで、実はこれ
もカウンセリング効果のひとつです。
身体の病気でも、身体が病気と戦う中で、発熱し
たり、下痢をしたり、一時的に悪化したような
状態になり治ります。つまり身体にとって良くな
いものを体外に吐き出す為に、一時的にいろいろ
な症状が出るわけです。その状態を『好転反応』
と云うのですが、心の病や問題もこれと同じで、
カウンセリングというクスリを飲んだことで、
心が動き、良くなろうとして心の病原菌と格闘
しているわけですね。
もちろん、すべてが好転反応と呼べるものとは
限りませんので、それはカウンセラーがきちんと
監視して、プラスになるよう努めますので、
クライアントさんもカウンセラーに状況をきちん
と伝えるよう心がけてください。
それともう一つは、
自分自身の変化によって起こる様々な不安や、
現実的に起こる環境の変化に対する戸惑い。
そもそもカウンセリングを受けると云うことは、
「症状を改善したい(改善しよう)」
という目的があるからなのですが、そうした決心
とは裏腹の部分で、どうしても強い不安を持たなく
てはいけなくなります。
実はこれがカウンセリングを受けることを避けよう
とする気持ちで、文字通り『抵抗』と云います。
この抵抗を実際に感じるクライアントさんも
いらっしゃいますが、多くは
「理由もなく漠然とした不安で足がすくむ」
「とにかく(カウンセリングを)受けるのが怖い」
と感じるかもしれません。
いずれにしても、心と身体は密接ですから、
そうした不安が身体症状に表れたりして
「なんだか悪化したような・・」
状態を感じることがあるわけです。
また、実際に(カウンセリングなどによって)自分が
変化すれば、環境(周囲の人たち)の反応も変わって
くるのは仕方がない(ある意味それも効果の範囲)
のですが、覚悟はしていても、やはり不安や戸惑い
は残念ながら避けられません。
カウンセラーもそのことを承知のうえで、
クライアントさんの心が折れてしまわないよう、
心のケアには細心の注意をはらっていますので、
クライアントさんもそうした不安や戸惑いは、
カウンセラーに伝えて頂けたらと思います。
Qメールでカウンセリングはできないのですか?
Aアクトも過去にはメールによるカウンセリングを
試みたことがあります。様々な理由で面接による
カウンセリングが困難な場合がありますし、インター
ネットなど、これだけ便利な世の中ですから、
「それを使わない手はない」と。
しかし不可能とは申しませんが、カウンセリングの
性質上、メールでは難しい点がいくつかあり、アクト
は現在メールでのカウンセリングを行っておりません。
カウンセリングは単なる言葉のキャッチボールでは
なく、むしろ言葉以外の部分・・・たとえば
クライアントさんの表情や動作、あるいは言葉と
言葉の間合い(沈黙の時間)などが、
クライアントさんとカウンセラーを繋ぎあわせ、
はじめて成立する性質があります。
メールの場合、それ(上記した部分)がお互いに読み
とれず『行き違い』が起こる場合があります。
クライアントさん側からすれば
「このカウンセラーは少しもわかってくれない」
カウンセラー側からすれば
クライアントさんの真実(本当の気持ちなど)が
十分にすくいとれない・・
実際このことが時間やお金の浪費だけに終わる
のであればそうしたデメリットを「承知のうえ」で
(メールでのカウンセリングを)実行してみることも
できるのですが、すでにダメージを受けている
クライアントさんに、それ以外(それ以上)の部分で
負担をかけてしまう可能性がある(完全に消せない)
とすれば、やはり(実行)できないですよね。
そうした理由でアクトはメールカウンセリングを
断念し、クライアントさんの表情などは拝見でき
なくても、直接言葉を交わせる(最低限の条件を
満たす)電話でのカウンセリングを残しました。
もちろんメールについては、例外もあります。
面接や電話でカウンセリングを行い、ある程度の
キャッチボールがスムーズに進み、あとは質問や、
アドバイスで大丈夫となった段階で、メールを
『補助的』に利用する場合があります。
※そうした場合でも(こちらから送信した)メールの
内容に不安や疑問が生じた場合には、電話による
補足やケアも必要と考えております。
Q 出張エリアが決まっているようですが、
その他の地域はダメですか?
A いえ、お呼び頂けるのであれば、喜んで何処へ
でもお伺いしたい気持ちはありますし、実際に遠
方へ出張させて頂いたことも過去にはありました。
ですが交通費と移動にかかる時間費用を計算しま
すと、クライアントさんのご負担がとても大きな
金額になってしまいますので、現在はお薦めして
おりません。
電話のプランをご検討頂けたらと存じます。
※目安としましては、東京江東区での30キロ
圏内を超えますと、ご負担頂く金額がカウンセリ
ング代金の2倍以上になってしまいます。
Q プランがいくつかありますが、アクトの
専門は何ですか?
A 専門は神経症です。
神経症の克服にはご家族の理解がとても重要です
ので、神経症のことを知って頂くなど、その理解
を深めて頂くために心の健康サポートという別プ
ランを立てさせて頂いております。
この心の健康サポートには他にも、神経症の予防
という目的もあります。
神経症は幼少期がとても深く関係しておりますの
で、子育てなどのご相談なども積極的に行わせて
頂いております。
また、日常生活に支障を来しているわけではない
けれど「毎日がつらく、うまく生きられない」
など、神経症的な部分で悩まれているご相談も
多く、そうした場合に『心の健康サポート』
をご利用頂きながら心のサポートをさせて
頂いております。
プランはいろいろございますが、
その本流にあるものは、あくまでも神経症です。